この建物で採用している基礎の工法は『ベタ基礎』と言います。
ベタ基礎は、現代の建築では最も一般的に使用されている工法とも言えます。
まずはじめに土地の地盤調査を行います。Y’sでは、調査結果に応じて物件たびに個別に構造計算を行います。
地盤の状況や結果によってはベタ基礎が適していない事もあるので注意が必要です。また基礎構造に関して、フラット35などでも標準仕様
書なるもので、どの物件でも同じ鉄筋の組み方をしている工事を見かけますが、それはとても危険で、基礎も個別の構造計算の必要が
あります。実際、構造計算を行うと、標準仕様書の施工方法ではNGとなる事が多いくらいです。
新築計画を検討中に方は、建設会社選定のひとつの方法として、その点を選定基準としても良いほど重要なポイントです。この事実を知ら
ないで施工している会社が多数あるのも事実です。
今回は敷地と道路の高さが違う為、基礎の一部が高くなっている『深基礎』になっています。深基礎は、敷地と道路に高低差がある場合・高
低差を付けたい場合などどに採用されます。参考書や先の資料などには載っていない事が多いこの基礎形状は、現場に応じた構造計算が
必ず必要です。Y’sでは、建物の設計を手掛けた建築士が、他社に委ねる事無く基礎の構造計算も行っています。
※意外と構造計算は他者に任せている建築士も多いのですが、責任の所在が曖昧になってしまう恐れもあります。そうあの偽造事件の様 に・・・
深基礎は、高低差のある時に多く利用されますが、極小の土地で採用すれば、駐車場スペースなど有効に土地利用する事が可能です。
今回は約100m2の敷地に駐車スペースを2台分確保するプランで計画されています。
基礎の配筋はD10~D13(10mm~13mm)の鉄筋で、主筋はD13で構成するのが基本ですが、今回の建物では構造計算に基づき、
とても太いD19(19mm)の主筋(横方向の鉄筋)を多く使っています。今回の敷地は良好な地盤状況でしたが、構造計算はあくまで建物全
体に対して行うものです。結果によっては、この様に太い鉄筋を使用するのは少なくありません。
プロのpoint▲基礎の鉄筋は、軸(横)方向に配置され、部材に働く引張り力に抵抗する主筋・主筋に巻き付け、そのせん断力に抵抗す
るあばら筋(縦方向)で構成されます。しかし、正確な施工をしないとあばら筋はせん断力には対応出来ません。そして基礎耐力の主と言
っても良い主筋が重要なのです。正確な構造設計と正確な施工を行う事が大切で、それが基礎の質を確保しています。
コンクリートに埋め込まれた鉄筋は、完成の際には目に見えない箇所になってしまいます。施工中には、平成21年10月に全面施行され
た住宅瑕疵担保履行法による住宅瑕疵責任保険の加入に伴った、配筋完了時の検査も行われます。工事中は、職人と現場にて打合せ・
確認を繰り返し、定められた寸法の確認も正確に行います。文字とおり建物の基礎は、とても重要な部位のひとつです。
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