新建ハウジングVol.642 2014/1/10号 掲載
昨年12月13日、新建ハウジング主催「第8回地域工務店ミーティングin神奈川」が横浜市内で開催されました。
テーマは「これからの住まい・暮らしと工務店の役割」について。
地域に積極的に関わる地域工務店の在り方と、そのなかでの役割、工務店の「水平連携」について意見を交わしました。
ミーティングでは、Y’s発足の「湘南村」についての意見も報告。
湘南村は自然素材を使ったワークショップと通じて、講師である職人が“自然由来の伝統的な材の良さ”そして、
“活かし方、使い方”といった知恵を学んでほしいという思いから生まれました。家づくりに携わる様々な業種の職人が集い、
コミュニケーションを生み、かつ、地域の素材への理解を深め、伝えていく‥。
湘南村のスローガンは、『ものづくり、いえづくり、まちづくり』。
“家づくり”に携わるもの同士、ライバルではなく仲間であり、
水平連携する時代=『シェアとコラボレーションの時代』こそ、これからの地域工務店に必要なものなのかもしれません。
近年、住宅施策の重点とされている「高齢者対応」と「空き家対策」について。
全国の空き家率が13.1%に対し神奈川は10.5%と低いのですが、戸数は圧倒的に多く43万戸の空き家があるといわれます。
そのうちの11万戸は使い道も決まっておらず管理が行き届かない事によるトラブルなども問題となっています。
現在の神奈川県では75歳以上の高齢単身者の持ち家が10万世帯となっており、そうした住宅の空き家化も心配されているのが現状です。
ただ住み替えの促進・空き家リノベーションを行うだけでなく、まちに『コミュニティ』をつくることが地域工務店に求められているのです。
『家守り』。
家の資産価値を落とさないために、家づくりに関わった工務店がきちんと見守り続ける事。
家は、暮らし方の変化や月年経過に沿ってきちんと手入れしていくことが大切です。
定期的な点検や、住んでいる人自身が出来るセルフメンテナンスを実施する事で、その価値を残したまま住み継がれていきます。
→ 『Y’sの家守り』