機器に頼らない家づくりとは?①
昼だけで無く、夜は熱帯夜で寝付けない…
やっと秋の風が吹き始めたこの頃ですが、今夏も例年に無く暑い日々が続きました。年々、年を追うごとに暑さが増していると気になるのは気のせいでしょうか?この暑さは我々の住む神奈川県だけで無く、全国をみても、沖縄より北海道の方が気温が高かったなどのニュースが報じられているなど、猛暑が脅威をふるっていました。
昼の猛暑でエアコンで冷房を使い、夜は熱帯夜でエアコンを使う・・・結局、一日中エアコンをつけっぱなし…そんな方も少なくなかったのでは無いかと思います。
省エネが叫ばれている昨今ですが、それでも身体は正直です。我慢の限界で堪えられなくなり、エアコンの電気代を気にしつつも、仕方が無いと諦めていませでしたか?電気代の請求が届いてから後悔しても遅いのでは?
異常気象?これが日本の気候として家づくりをする必要があるのでは!
気象庁のデータをみても、ここ30年で確実に夏場(6月~8月)の平均気温は上昇しています。長期的には100年あたり約1.06℃の割合で上昇しているようです。
熱帯夜、その時に家は・・・
そのそも熱帯夜とは、気象庁曰く、夕方から朝までの最低気温が25℃以上の事をいうそうです。因みに30度以上の場合は、『超熱帯夜』の表現になるそうです。
数値をみると思ったより値が低く感じませんか?夏場の室内の最適気温は25℃と言われています。それなのに体感した温度は25℃どころではないと感じます。実際に30℃を超えている場合も多々あります。
値をみても分かるとおり、本来、昼の気温より、夜の気温の方が超える事は、夜は日射が無い為、あり得ません。では何故なのか?熱帯夜で寝付けない時に、外に出てみると室内ほど暑くないと感じる事はありませんか?それは実際に室内が暑いのです。
原因は、家の屋根や外壁、そしてそれらの下地の木や壁の中にある断熱材さえも昼の日射で材自体に熱を貯え(畜熱)てしまいます。それらの材によって熱せられた空気は、屋根裏などの空間を熱室としてしまいます。その温度は昼時には50℃を超えてしまいます。その熱が、夜になっても冷えず、一斉に熱せられた材から、そして輻射の影響もあり室内に降り注いでいるのです。暑い(もはや熱い)訳です。
外壁や屋根材が日射で熱くなるのは容易に想像が出来ますが、皆様は、その下地の木材まで畜熱しているとは余り考えません。しかし、木材自体も、そして熱を遮る為の断熱材自体が畜熱してしまう事は余り知られていません。無垢の杉材の場合でも、最高60℃まで熱せられる事が分かっています。※詳しくはコチラ⇒
最近の家づくりでは、ベニヤ合板などが多用されていますが、ベニヤ板で下地を作っている場合、接着剤が混入されている分、内部に繊維、気泡を持つ天然の木よりも、さらに熱を通し易くなっていると考えられます。材自体のい熱、そして輻射熱、それに加え『暑い』と感じる要因は、温度だけでは無く、湿度や空気の流れが密接に関わります。
機器に頼らない家づくりとは?②に続く コチラ⇒
それでは、どの様な家づくりを行えば、猛暑の続く夏場でも快適に過ごせるか?