今回は前回の畳の記事でお伝え出来なかった、畳の性能に関して紹介します。
Y’sで使用している畳は天然イ草の藁床の畳です。
丹精込めて育てられた国産の天然イ草の優れた性能に、
さらに藁床の機能が加味され、畳の驚異的な性能が発揮されます。
それは工業製品の畳では全てを網羅出来ないほど多くの性能を秘めています。
畳表の原料となるイ草
湿地や浅い水中に生え、1.5mほどの長さまで成長します。
・保湿性
畳表であるイ草(国産)の内部は、スポンジの様なミクロの綿状で、
この綿には、とても小さな穴が開いており(無着色の畳表の場合)、
この穴やスポンジ部分が空気中の湿気や水分を吸収します。畳床である藁にも空気がある為、同じように性能を発揮します。
・調湿性
イ草には常に12%前後に含水率を保つ働きがあり、畳を敷いた和室などは常に湿度が約40%に保たれています。
イ草内部のスポンジが湿気を吸収し、畳床の中の藁が湿気を放出しながら、効率的に呼吸しているわけです。
畳一帖分の自然吸湿能力は約500mlあると言われています。畳は、そのほとんどが植物でできています。
植物がもつ性能は、空気を含むと同時に湿気を吸ったり吐き出したりして、部屋の湿度を調整する働きをしています。
畳の敷かれている部屋は、夏は涼しく冬は暖かいという特徴があります。
・断熱性、保温性
空気は熱を伝えにくい性質があり、畳床の藁の中の空気があたかも羽根布団やダウンジャケットの様に
冷気は遮断し、蓄えた熱を逃がさないため畳の床は温かいのです。
・遮音、吸音性
イ草繊維の空気層はたくさんの空気を含んでいます。
この空気が音を吸い込む吸音効果や音を遮る遮音効果を発揮しているのです。
畳の部屋はほかの板間に比べて、静けさを感じます。実際に畳の空気が余計な音を吸収してしまうからです。
和室やお寺などで感じるシーンとした静けさは、畳の性能もあるということですね。
まだまだ、ここには書き切れない程の優れた性能や性質がありますが、
使い込んでい表面が色あせていく(退色と畳表の品質にはほとんど関連がありません)様子を楽しんだ後は、
定期的に畳の表面(畳表)だけを取り替えることで長く(50年以上)使うことも出来るのが畳なのです。
新築に限らず、リノベーション時にも使用出来ますので、是非皆様日本が誇る『畳』を取り入れてみては如何でしょうか。
前回の「畳とは?Y’sが使う素材」の記事は⇒コチラ
宜しければ⇒コチラのY’sの裏話もご覧下さい!
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