現代の都市部では、金属系(ガルバリウム、銅等)・セメント系(人造スレート等)などが主流かと思われますが、
日本の建築物で地域の文化や特長を表すのが屋根材のひとつ粘土でつくる『瓦(和瓦)』です。
経年の変化で所々、色が変色することでより美しい景観を生みます。
【瓦の性能】
瓦は、家を風雨、太陽熱から守り、近隣で火災が起きた場合等は、飛び火が燃え移らないように火災からも建物を守ります。
瓦は種類にもよりますが、多少なりとも水分を吸収し含水します(吸湿)。
また、夏季の熱い時期などはその水分を蒸発させ、その気化熱で建物を冷やす効果もあり
しかも瓦は断熱性能も備えているのです!
瓦は、形状や工法上、下地との間に隙間が出来るようになっている為、
この隙間に出来る空気の層が外部の熱を遮断し、室内の湿気を逃がす効果もあり、冬季は瓦自体が蓄熱し逆の効果も見込めます。
瓦と漆喰のコントラストが美しい姫路城
一般的に瓦の寿命は40~50年と言われていますが、
先頃、完工した姫路城(兵庫)の平成の大修理では、前回の修理(昭和の大修理)から約50年近く経過しているにも関わらず、
調査の結果、瓦の8割は再利用できたとのことなので、耐久性はもっと長いかもしれません。
前途にも述べましたが、日本の建築物で地域の文化や特長を表す瓦を、
家づくりを考える中で、再度見直してみてはいかがでしょうか。
Y’sで使う屋根材2/3に続く・・・
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