湘南・町屋の家
既にシリーズの様につくらせて頂いているY’s式・湘南町家Styleですが、今回は、建替えでの注文を頂いた、家づくりの御紹介になります。敷地は専用通路を介して、南北に長い(東西に狭い)建築地であり、いわゆる「旗竿地」と呼ばれる形状です。実際に建物が建てられる有効敷地はそれほど多くは有りません。敷地の周辺も多くの家に囲まれていましたが、南側の一部は、見通せる箇所もあり、風通しも採光も望める敷地だったので、よりその環境を建物にMAXに活かせるようなプランを提案させて頂きました。
一見、一般の方々や不動産業者から言わせると短所と思われがちな土地ですが、Y’sの観点から見ると…良い家が建つ条件の土地でした。今回のお施主様も「この土地を売って、他に土地を購入し建築計画を・・・」との話からスタートしたのですが、Y’sの建築プランをご覧になって頂いた後は、この住みなれた土地を活かしたい・・・との想いにもなって頂き嬉しい限りです。
余談ですが、一般の方々は、新築などの家づくりの計画をされる際、最初に土地探しが必須だと思い、いの一番に不動産屋さんに向かっていませんか?本当は、家づくりの専門家の門を最初に訪ねた方が、気になる個々の土地に対し、より具体的なプラン案や法規や造成の有無など、何よりコスト計画の上でも、色々な検討が同時に考えられる事が最大のメリットであり、本来、当然の進め方といっても過言ではありません。今回の家づくりもそんなお宅のひとつでした。
具体的な建築計画以前より、森林ツアーや各完成見学会にも足しげく通って頂き、Y’sの家づくりに共感して頂いていたので、勿論、Y’sの基本仕様である、天然乾燥材を使用した構造。色々な伝統工法を活かしながら、土壁、木摺漆喰、版築など、Y’sが誇る伝統技を駆使しながらも、オリジナルの冷暖循環システムや床下エアコンなどの温熱環境計画を取り入れつつ、日本の文化を五感で感じられる家が完成致しました。
Y’sの森林ツアー コチラ⇒
敷地の形状、方位、環境・・・
Y’sの基本コンセプトは、居心地の良い空間をつくる事。格好だけ、見せかけだけの家は要りません。その場にいるだけで時が経つのを忘れてしまう様な、ホッと出来る空間をつくる家づくりが私共Y’sの真骨頂。こればかりは、雑誌やネットの文面や画像ではお伝えする事が出来ないのが残念です。そして冷暖房に頼りすぎない家をつくる事もコンセプトになっています。その為には、間取りだけでなく、外観、内装に至るまで、細かい計画をたてるだけでなく、Y’sオリジナルの温熱循環システムや材や工法の創意工夫を多数、採用して頂きました。
Y’sの家づくりの基本。構造材は国産自然乾燥材、土壁、糊土仕上げ、木摺漆喰工法、版築、木製建具は全てオリジナルの引戸やサッシ、ステンレスキッチン、洗面台など、全てY’sのオリジナルです。メーカーなどのカタログから選ぶ様な商品は、便器くらいと言って良いほど、ほぼ全ての材が世界でたった一つの特注品なのです。全国でも例を見ないぐらいにオリジナル材にこだわり家づくりを行う意味は・・・それこそがY’sの家づくりなのです。必要に迫られた時、既製の材や商品だけでは、どこかで大きな妥協をする事があります。しかし、それは大きな致命的な何かを失う事にもなるのです。本来の日本の建築とは何か?無ければ創る・・・それこそがY’sの家づくりの原点なのです。
通路から唯一魅せる事の出来る、家の顔。木の風合を生かした化粧材で魅せます。
Y’sこだわりの、構造材は国産材の自然乾燥材のみ使用。外壁のつくり方は、高価である漆喰に砂を混ぜた、砂漆喰を左官の技でつくる「木摺漆喰工法」を採用。※Y’sの家づくりは、新築から増築、改築など全てのリノベーションで採用している工法になります。
漆喰とは名ばかりの樹脂入りなどの工業製品の漆喰が多い中、Y’sの漆喰は天然の材のみでつくられている、本当の本物の漆喰です!何が違うか?はっきり言わせて頂くと…性能が違います!! コチラ⇒
Y’sの知恵袋:昨今の家づくりでは、漆喰は、家の中の壁などに塗る事が多くなりましたが、本来、日本建築では、その防火性能に注目されており、城や蔵、社寺仏閣など、防火が必要な外壁で使われている事が多いのです。 コチラ⇒
玄関先のアクセントには、左官技法である版築塗仕上げ。外壁のオリジナル仕上げとマッチさせています。
外壁にとって大事な要素のひとつに耐久性があります。この仕上げ方法は、耐久性も30年以上は確実にメンテナンスフリーと考えています。因みに既製の仕上げ材は、10~15年で塗り替えが必要です。自然素材の材だけで家をつくる本当の意味はココにあると言っても過言ではありません。コチラ⇒
専用通路の旗竿地では狭くなりがちなエントランスも広く開放。砂利の洗い出し仕上げもアクセントになっています。
Y’sの特長である数々のオリジナル部材。そんな中のひとつでもある、オリジナルの木製サッシ。既製品や木製サッシビルダーが作る木製サッシは高価で手が届かない…(因みにこのサイズで100万円UP)。そんなご要望からY’sが生み出したオリジナル品。価格は市場価格の1/4以下程度の価格でご提供しています。似た仕様の既製品のアルミサッシより安価かも…
木製サッシも、他の材同様に、こだわりの国産材使用。勿論、ガラスも複層(ペア)ガラスです。
木製サッシは格好が良いだけではありません。アルミサッシと違い、サイズ、開き勝手共に製作は自由。Y’sだけのオリジナルです。
内障子は、カーテンと同じではありません。窓ガラスからの熱損失を補うだけでなく、冬場の結露を起こさせない意味もあるのです。和紙の特長で柔らかい光が室内をまといます。
オリジナルならでは。この掃き出しサッシは、窓ガラス、内障子は全て壁の中に収納され、フルオープンになります。開放感が違います!
内障子…カーテンやブラインドとは機能が違います!機密性や結露の発生は雲泥の差!!デザインも個々のお宅に合せて、設計・製作しています。和紙のもつ機能は他では真似が出来ないのです。
何故?自然素材なのか?その答えは・・・コチラ⇒
今回は、主に外観と木製サッシについて書かせて頂きました。今回のお宅も、キッチン、洗面台、TV台、書棚など、家具関係は全てオリジナルで作らせて頂きましたので、トータルバランスも、個々の納まりもマッチしています。次回は②として、室内の御紹介をさせて頂きます。
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