前回に引き続き
Y’sの家づくりの真骨頂ともいえるお宅の紹介
前回は、土を利用した左官仕上げである、大津磨きと木摺土壁を御案内しましたが、Y’sの家づくりでは、まだまだ土を使い仕上げていきます。
そもそもY’sの家づくりでは、何で土を多く使うのか?
それは土が持つ性能や特性が、人々の暮らしに有意義に作用するからなのです。その作用とは、見た目の良さなどの視覚的効果は勿論ですが、それ以外の多くの作用が有るからなのです。土を有意義に使う事により、光熱費が安くなり、維持費もかからず・・・それは生活に密接に関わる事でもあります。
土の特性とは?⇒コチラ
今回のお宅では、前回、御紹介した土壁(木摺土壁)だけでなく、LDKの壁仕上げにも土を使っています。土壁は厚さにすると20ミリ~40ミリ以上を塗り重ねて壁を作りますが、リビング周りの壁は、厚さ3ミリ前後で土を仕上る『糊土仕上げ』という技法になります。名の通り、糊を入れますが、接着剤などの樹脂は使用していません。施主様の好みもあり、土壁と同じ土は採用せず、白系の粘土を配合し、淡いベージュ色の糊土仕上げとなっています。
『糊土仕上げ』
写真では糊土の質感が伝わらないのが残念
『版築』
Y’sではモデルハウス『土の家』をはじめ、数々の版築を作らせて頂いていますが、一回でもこの土かもつ自然な風合い、質感を体感してしまうと皆様、版築のとりこになってしまうのかも知れません。このお施主様もそのひとり。設計当初から版築を取り入れる計画を行い、今回は、ペレットストーブ置場の壁に施す事に。夏には無用の長物となる可能性もある存在感あるストーブも、ある意味それ以上の存在感のある版築壁とがうまく調和しています。因みにストーブが置いてある床にも土で作った土間が敷いてあります。
他にも随所に土や古材を配置しています。かもすると、ただの廃材として処分されてしまうかもしれない古材も、現代の家の顔として主役級の存在感を示します。それは長い年月、時間をかけて熟成した重みでしょうか。Y’sでは代表独自のルートにより、古材を確保し在庫を多数在庫しています。まだまだ眠っているお宝があるのです。
180年前のケヤキの古材。しっかりと現代に蘇ります。
切り出した古材は、余すところ無く、一輪挿しやタオル掛けに変身します。材料は一切無駄にしない!Y’sの信念です。
今回も、施主様の御協力の下、充実した家づくりが出来ました。有難う御座いました。
古材と土の家①へ ⇒コチラ
「Y’sで使う材」の記事は⇒コチラ
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