【Y’sで使う材 木】 集成材は木であって木にあらず

さて、今回は【木】のお話です。Y’sではこういった材は一切使いませんが、皆さんが木と思っているかもしれない材のお話をしたいと思います。

以前にも書かせていただきましたが、無垢材と合板(ベニヤ)などと同様に集成材は何層かに分けた木片に圧力をかけて接着剤で張り合わせて1本の木材にしたものです。工業製品ですので、固体によって強度が異なる無垢材と違い、強度のばらつきがない為、構造計算がし易く大型建築物や大手ハウスメーカーでよく使われています。集成材の基となる木片は、ホウイトウッド、レッドウッドなどが多く、それらは名の通り全て輸入材となります。因みに外国産材のほぼすべてが、強制的に人工乾燥されたものです。

 

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大手ハウスメーカーをはじめ、多くの造り手が木造建築の構造材としてこの集成材を使用しているようです。国産の木材が3割弱しか利用されていない理由はここにもあります。天然の無垢材は乾燥するほど強度が増していきます。そして未乾燥材の2.5倍程度まで強度が増すのです。

合板と同様に集成材は接着剤を使用して、様々な樹種の木材を貼り合わせています。レゾルシノール系樹脂や水性高分子イソシアネート系樹脂が使用され、とくにレゾルシノール系接着剤はホルムアルデヒドを発生させ、喘息やアトピーなどシックハウスの原因のひとつとされています。人体に有害なだけでなく、廃棄する場合、燃焼時にダイオキシンなどの有害化学物質を発生させます。また比較的に害の少ない「イソシアネート系接着剤」の接着力には問題があり、実際に「剥離事故」による賠償問題も起きています。あまり公には報道されなかったのですが、2002年にはドイツの工場から出荷された構造用集成材が、2004年にも中国から出荷された構造用集成材が剥離を起こしています。

ここで問題なのは、どちらも「日本農林規格(JAS)基準」をクリアした製品だということです。主要構造部の柱や梁材が剥離を起こしてしまったら家は崩壊してしまいます。それでも集成材を建築材料として安心して使用する事ができますか?

 

前回の「Y’sで使う材」の記事はコチラ

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